【技術士二次試験対策】筆記用具から参考書まで!購入して役に立ったもの!

技術士二次試験は現在でも筆記試験は手書きなので、手で文章を書くことが少ない昨今の事情ではなかなか厳しい試験です。さらに覚えることも多いので必然的に参考書も購入することが多いですね。

私も多くの筆記用具や参考書を購入しました。なかには「これはいまいちだったな」というものも実際には存在します。イマイチな奴は除外して、購入して本当に役に立ったものだけを紹介していきます。

目次

筆記用具

筆記用具は人によっておすすめはそれぞれです。「書きやすさ」と同時に「疲れにくさ」も重視する必要があります。そういう意味では私は数種類のシャープペンシルを購入しました。

ドクターグリップクラシック

疲れにくいシャープペンシルとしてはこれが一番有名でしょう。人間工学を採用したデザインとともに、ペンを振って芯を出せる機構は発売された当時は非常に斬新でした。

現在でもいろいろな種類が販売されていますが、私が購入したのは最も基本的なやつです。現在では勝手に芯が回転するものや、芯が折れないものなどありますがそのような機能はありません。

結果として、他のシャープペンシルも使用しましたが最終的に試験本番で使用したものはこれになります。

ドクターグリップクラシックを選んだ理由
  • 持ちにくく疲れない。2時間と3時間半連続で書き続けるときに有効
  • ちょうど良い重さなので書きやすい
  • 筆圧の強い私でも芯が折れずに書ける

以上の結果からドクターグリップクラシックを使用することにしました。試験本番でも芯が減って文字が太くなった際はペンの持ち替えが必要ですが、それ以外は特に問題なく使用することができました。

PILOT シャープペンシル ドクターグリップクラシック 0.3mm ブラック HDGC13B

クルトガ

書くだけで芯がくるくる回転して常に尖り続けるシャープペンシルです。シャープペンシルを持ち替える必要がないので、長時間の連続筆記も問題ありません。

しかし、ドクターグリップと比較した結果、私は使用しないこととしました。その理由としては以下になります。

クルトガを使用しない理由
  • 私には軽すぎて筆記が安定しない。
  • 時々シャープペンシルを持ち替える方が手の休憩も兼ねれる
  • 筆圧が強い私の場合あまり上手く書けないような気がした

以上の結果からクルトガを使用するのは今回はやめました。

uni 三菱鉛筆 シャーペン クルトガ KS 0.3mm ブラック M3KS1P.24

オレンズネロ

購入した中では最も高価なシャープペンシルです。約2,000円しました。非常に高価なシャープペンシルでしたが、試験本番では全く使わず・・・。

自動芯だし機能もついていて芯が折れないのでとても便利なシャープペンシルではあるのですが、重量バランスが悪く筆記しにくい。さらに常にペン先が紙に接触しているような状態になるので、私のような筆圧の強い人だと紙に跡がつくときがあります。

そうなると必然的に筆圧を弱めるように意識して書くのですが、そんなこと意識してまで書きたくないですよね?さらに筆圧が弱くなるので全体的に薄くなります。

オレンズネロを使用しない理由
  • 重量バランスが良くない
  • 持ち手が細すぎる。長時間の筆記には不利
  • 売りどころの自動芯だし機能だが・・・ペン先が常に接するし筆圧の強い私には不向き

ということで使用しませんでしたが、高級シャープだけあって芯が本当に折れません。ここだけは非常に良かったのですが、いかんせん長時間の筆記には向いていないと思い見送りました。

ぺんてる シャープペン オレンズネロ 0.3mm PP3003-A ブラック

最終的に私はシャープペンシルを3種類試し書きした結果、ドクターグリップクラシックにしましたが皆さんも自分でいろいろな筆記用具を試してみることをお勧めします。

その場合は必ず試験時間と同じ時間(25分/枚くらい)さらに5400文字連続で書くことで、自分にベストな筆記用具を見つけましょう。

トンボ鉛筆 MONO 消しゴム

消しゴムもいろいろありますが電動消しゴムなどは使用できません。ケシカスがまとまるものなどありますが、そもそも技術士二次試験の筆記試験では、消しゴムで何度も消し直して修正する時間はありません。

となると使い慣れている消しゴムがベストと考えて、普通に使っている「MONO 消しゴム」を使うことにしました。

トンボ鉛筆 MONO 消しゴム モノPE04 JCA-311 3個入

定規

買っていません!というかそもそも持って行ってすらいません。持っていかなかった理由としては

定規を持っていかなかった理由
  • 考えながら図を書くより、文字で書いた方が良いと思った
  • となるので問題(特にⅡ-1)を選ぶ時は図を書く必要がないものを選ぶ気だった
  • 下手に線を引くよりも段落構成などで読みやすさを重視した。

となりますが、要は図を書くのが面倒だからです。なので持って行ってすらいません。

結果として図やタイトル下に下線を引かなくても合格できましたが、そこは運が良かったということで

書籍(受験対策)

書籍はかなり購入しました。全てが全て良かったというわけではありませんが、通信教育だけではなかなかわからない知識を補完したり、キーワード学習をする際はある程度書籍を購入する必要があります。

私も多くの本を購入しましたが、勉強する中でこれは外せないという本を紹介します。

技術士第二次試験「機械部門」完全対策&キーワード100 第6版

機械部門で試験対策といえばこの本ではないでしょうか?機械部門で間違いやすい選択部門の選び方や、受験申込書の書き方まで試験対策に必要なことは一通り網羅されています。

業務内容の詳細の書き方に関しても「高等な専門的応用能力」の考え方や、具体的な書き方まで網羅されていますので、機械部門を受験する場合は必ず購入した方が良いでしょう。実際の事例からその解説まで記載があるのでとてもわかりやすいです。

論文対策に関しても各問題で何が求められているか?論文作成の基本技術やキーワードの整理方法、試験本番での考え方など一通り書いてありますので、これ1冊である程度の勉強はできるでしょう。

残念なのは添削事例が少し少ないと思ったことでしょうか?過去問をそのまま載せていますが、それよりも実際の論文添削事例をさらに充実させることで、どのような論文を書けば良いのかわかりやすくなります。

口頭試験対策に関しても一通りの質問事例や注意すべき点は書かれていますが、かならず模擬口頭試験を受けることをお勧めします。私は別のところで受けましたが著者の「Net-P.E.Jp」では模擬口頭試験も行っているので、必ず受けましょう。

最後にキーワードも一通りまとめられていますが、これだけでは全然足りまぜん。かならず他の書籍や白書、および過去問などを利用してキーワード集を作ることをお勧めします。

技術士第二次試験「機械部門」完全対策&キーワード100 第6版

技術論文作成のための 機械分野キーワード100

上述の「技術士第二次試験「機械部門」完全対策&キーワード100 第6版」だけではキーワード学習が不足するので、その補完としてお勧めです。もちろんあくまでも補完なのでこれ以外でも自分で調べて勉強することがお勧めです。

残念なことはすでに絶版だということ、中古で購入することしかできません。また、本自体も古い本ですので最新のキーワードは書いていませんので注意してください。

しかし、キーワードを全て調べるのは難しいので、この本を利用するのも一つの手となります。

技術論文作成のための 機械分野キーワード100

技術士第二次試験「口頭試験」受験必修ガイド

口頭試験と書いてありますが、受験申し込みの段階から購入することをお勧めします。なぜなら、受験申込書の実務経験証明や業務内容の詳細は口頭試験の合否に関わるくらい重要です。この本はそこまで詳細に書いてあるからです。

特に過去の「技術的体験論文」との違いや、そこからどうやって業務内容の詳細を書いていくか?どのような業務詳細の内容がダメで、どうすれば良くなるのか?これらが詳細に記入してあります。

また、実際の口頭試験での質問事例、その回答のダメな例やそれがどうしてダメなのか?技術士としての的確な受け答えはなんなのか?そこまで書いてあります。

私は筆記試験に合格してから購入しましたが、正直いうと受験申込書の段階で購入しておけば、もっと精度の高い申込書を書けたのではないかと後悔しています(結果として合格しましたが・・・)

ということでこの本は受験申込書の段階で購入しましょう。

技術士第二次試験「口頭試験」受験必修ガイド

誇り高い技術者になろう[第2版]―工学倫理ノススメ―

技術士二次試験では技術者倫理に関して問われます。特に口頭試験では自分の経験や過去の事例などからの意見が求められることもあり、変なことを答えると一発で落とされる可能性もあります。

そのため、倫理に関してはしっかりと身につけておきたいところです。もちろん技術士倫理綱領を覚えるなどの努力が必要ですが、「そもそも倫理とは何か」という点からも勉強することが必要です。

誇り高い技術者になろう[第2版]―工学倫理ノススメ―」では

  • そもそも技術者とは何か?
  • 技術者の仕事とは何か?
  • 技術者のプロフェッションとは?何を配慮すべきか?
  • 技術者のどう行動すべきか?

など、技術者としての必要な倫理を学ぶことができます。さらに具体的な事例も豊富で、初めて技術者倫理を学ぶ人でも技術者倫理を一通り学ぶことができます。

単に技術士試験対策ではなく、技術者として必要な倫理を学ぶためにも一読をお勧めします。

誇り高い技術者になろう[第2版]―工学倫理ノススメ―

技術者・研究者のための 技術者倫理のキホン

こちらも上記同様に技術者倫理の本となります。こちらは基本となるモラルの話から最終的な内部告発の話まで、図も多くとてもわかりやすい本となっています。

上述の本と合わせて読むのをお勧めします。

技術者・研究者のための 技術者倫理のキホン

書籍(機械設計)

ここからは機械設計部門に関する本となります。機械設計とは言っても「果たして自分の業務は機械設計なのか?」という疑問と、キーワード学習のために購入した本が多くなります。

やはり長く社会人を続けていると、自分の仕事の仕方が正しいと思っていますところもあると思います。しかし技術士の機械部門、選択科目が機械設計というのを目指すのにあたり、自分の仕事の再確認と正しい仕事の仕方を見直すために購入しました。

機械工学便覧

機械技術者としてまず購入すべきはこれです。と言いながらこれはDVDなので正確には書籍ではないですが。

DVDなのでパソコンに入れておけばいつでもどこでもすぐに確認することができます。しかし本をそのままPDFにしたような感じなのでとにかく字が小さく、レイアウトも悪いのでPCだと非常に読みづらいです。

私は設計工学のところと、必要そうな箇所を印刷して持ち歩いていました。他の部門の方も必要なところだけを印刷して勉強することをお勧めします。

機械工学便覧

実際の設計

技術士二次試験では、単なる知識の暗記ではなく、現実の設計業務に即した論文執筆が重視されます。この本はその点で非常に役立つ一冊です。

単なる理論や数式の羅列ではなく、設計者としてどう考え、どう決断していくべきかという「設計の本質」に焦点を当てています。
受験申込書の「業務内容の詳細」や、筆記試験の論文で問われる実践的な判断力・課題解決力を鍛えるのに最適です。

また、設計における不確実性への向き合い方や仕様検討のプロセスなど、技術士試験で頻出するテーマ(リスク管理、要求仕様の明確化、信頼性設計など)に直結する知見が得られるため、単なる参考書以上の価値があります。

特に以下の内容が勉強になります

  • 設計とは何か?という根源的な問いに対する明確な指針
    → 技術士試験で求められる「体系的専門知識」に直結。
  • 機械設計のプロセスの具体例
    → 要求仕様、基本設計、詳細設計、検証までの流れが体系的に整理されており、論文設計問題での論理展開にそのまま応用できる。
  • 設計における意思決定の考え方
    → コスト・納期・性能のバランス、リスクの許容、設計変更時の判断など、口頭試験でも問われる「実務的な判断」が養える。
  • 現場で使える設計指針
    → 現実の設計現場で重視されるポイント(安全性、信頼性、保守性、コスト意識)が多数紹介されており、技術士の「技術者倫理」「社会的責任」といった観点にも結びつく。

実際の設計

実践! 正しい設計プロセス -DRBFM・DR・検図を活用して、設計品質を向上させる

本書は、設計ミスやトラブルを未然に防ぐために現場で実践されている

  • DR(Design Review)
  • DRBFM(Design Review Based on Failure Mode)
  • 検図(設計図面のチェック)
    といった手法を具体的に解説しており、機械設計者としては当然実施しているであろうこれらの知識をさらに深めることができます。

「どうやって設計ミスを防止するのか?」
「どのように品質を保証するのか?」
という問いに対して、説得力のある回答をするための実践的な知見をこの一冊で得ることができます。

本書の中で、技術士試験対策に特に役立つのは以下のポイントです。

  • DRの本質的な意味と運用方法
    → 技術士試験では、単なる「やってます」というレベルではなく、「どのようにDRを設計品質向上に結びつけるか」が問われる。本書はこのプロセスを実践的に解説。
  • DRBFMによるリスク顕在化と対策立案
    → 設計変更時に潜在リスクを抽出し、未然防止する方法が具体例付きで学べる。課題発見・リスク低減策の立案に直結。
  • 検図の正しい進め方とチェックポイント
    → 図面の読み取り、ミス発見、品質確保のための具体的な視点が整理されており、設計品質向上策の回答に活かせる。
  • 設計プロセスを体系立てて管理する考え方
    → 技術士試験では「体系的専門知識」のアピールが必須。本書は設計活動を計画・審査・検証に分解して整理しており、論理的に説明できる力がつく。

DRや検図、DRBFMは会社ごとにそれぞれやり方が違うこともあるでしょう。そこの知識を再度確認することによって、筆記試験対策にも、口頭試験対策にも繋がります。

実践! 正しい設計プロセス -DRBFM・DR・検図を活用して、設計品質を向上させる

図解!わかりやすーい 品質向上のための製品設計実務入門 設計者が事前に品質トラブルを防ぐための知識とルール

この本を購入した理由としては、品質をどのように作り込むのかの再確認のためです。つまり、単なる図面作成能力だけでなく、いかに設計段階で不具合を予防できるかが重要なポイントになります。

この本は、設計初心者から中堅技術者までを対象に、
「なぜ設計段階で品質問題が起こるのか?」
「どうすれば設計段階でトラブルを未然に防げるのか?」
を、豊富な図解と具体例を用いて、非常にわかりやすく解説しています。

技術士試験における「課題発見とその対策」、「設計信頼性向上策」といった論文・口頭試験テーマに対して、実践的で具体性のある回答力を養うことができます。

また、内容が堅苦しくなく、視覚的にも理解しやすいため、忙しい社会人受験生でもスキマ時間に読み進めやすい点も大きなメリットです。

図解!わかりやすーい 品質向上のための製品設計実務入門 設計者が事前に品質トラブルを防ぐための知識とルー

機械設計

雑誌ですが単なる機械設計ではなくクレーム対策やDX対応への話など、技術士試験に役にたつ記事が非常に多く勉強になります。

雑誌なので図書館で借りるのもおすすめです。

機械設計

 番外編

バンテリンサポーター 手くび専用 ふつう/Mサイズ

実は論文作成をしすぎて手首が腱鞘炎のような状態にありました。しかし、勉強をやめるわけにはいかないので湿布+このサポーターで凌ぎました。

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まとめ

私が購入した筆記用具と書籍類を紹介しました。もちろんこれだけで100%合格することはなく、実際に論文を書いて技術士からの添削を受けるなどは必要です。

しかし、試験の戦術として当日使い慣れた筆記用具で論文をスラスラと書く、しっかりと技術士とての専門性や試験がそもそも何を求めているかなどの理解は必要です。

技術士を目指す方に少しでも参考にしていただければと思います。

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