【プラント配管設計の基礎】スケジュール(Sch)番号とは?超基本的な知識を解説!【計算方法、呼び方、一覧】

みなさんこんにちは、プラントエンジニアのヤンです。

配管設計をする時に配管の選定でスケジュール(Sch)という言葉を聞いたことがあると思います。

配管を選定するときは単に口径だけでなくその肉厚も厳密に決定する必要があります。なぜなら配管の中に通る流体というのは時に高圧の場合もあるからです。

そんな時に肉厚の薄い配管を使えば強度的に不足してしまうし、かといって過度に厚い肉厚の配管を使えばコストがかかります。

そんな時に役立つのがスケジュール(Sch)番号です。ミリメートルで肉厚を表現する場合もありますが、スケジュール(Sch)は非常に代表的な表現方法なので必ず覚えておきましょう。

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目次

スケジュール(Sch)番号とは?

スケジュール番号は配管に対する圧力クラスのようなもので、Sch10〜Sch160まで10種類あります。基本的に番号の大きいほうが高い圧力に耐えることができます。

例えば、常温であればSch40であれば約4MPaGに、Sch80であれば約8MPaGの圧力にまで耐えることができます。

ただし炭素鋼・低合金用とステンレス用の2つのシリーズがあり、後者は薄い配管肉厚を標準化しているのでスケジュール番号の後に「s」をつけて区別します。

SGPは?

SGPの場合は肉厚的に考えるとSch20に非常に近いです。しかしSGPは日本独自の規格なので厚さが圧力クラスにはなっていません。

また、アメリカにはSTD、XS、XXSと呼ばれる規格があります。それぞれ「スタンダード」、「エキストラストロング」、「ダブルエキストラストロング」と呼んでいます。これらはスケジュール(Sch)番号が流通する前に使用されていた規格となりまだ使用する場合もありますが、これもSGPと同様に厚さが圧力クラスにはなっていません。

スケジュール番号一覧と耐圧

スケジュール番号一覧は以下のようになります。

スケジュール番号一覧

またJIS3459やJISG3454では水圧試験下限圧力が定められていますので、この圧力を基準にスケジュール(Sch)番号を決定しても問題ありません。

水圧試験下限圧力

ただし温度は常温(5℃〜35℃)となるので、この範囲を超える場合は計算が必要です。 たまに上記の圧力=設計圧力として使用できると勘違いしている人がいますが、あくまでも常温の範囲なので注意しましょう。

常温の範囲を超える場合は下記の計算が必要です。

スケジュール(Sch)番号の計算法

スケジュール番号は計算によって求めることも可能です。特に設計温度が常温の範囲を外れる場合は計算で求めることが必要です。なぜなら基本的に鋼材は設計温度によって許容応力が変化するからです。

計算する場合は下記の計算式で計算します。

スケジュール番号の計算方法

ここでPは圧力(MPaG)、Sは材料の設計温度における許容応力(N/mm2)です。

スケジュール(Sch)番号の呼び方

スケジュール番号を呼ぶときは独特(?)の呼び方があります。

  • Sch5:スケゴー
  • Sch10:スケトー
  • Sch40:スケヨン
  • Sch80:スケハチ

なんか変な呼び方ですが実際に現場ではこんな呼び方をしています。設計する時や配管資材業者などでもこのような呼び方をするので、よく覚えておきましょう。

実際の選定

実際の選定ですが私は常温かつ設計温度が1MPaG未満であれば、Sch10(s)を使用することが多いです。

この領域だと計装エアや冷却水などのユーティリティ配管が多いので、それほど高圧でもないですし高温でもありません。

なのであまり深く考えずにSch10(s)を使用することが非常に多いです。

もちろん、常温から外れたりすれば計算してスケジュール番号を求めますし、高圧ガスの範囲であれば計算で肉厚を求めることが必要となります。

まとめ

スケジュール番号というのは配管設計に必要な知識です。これだけで配管の肉厚を口径ごとに決定することができる便利な規格です。

設計圧力や設計温度によってスケジュール(Sch)番号は変更する必要があります。配管設計の際には非常に重要な知識なので覚えておきましょう。

設計現場、工事現場でもよく使う言葉なのでよく覚えておきましょう。

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