「5Sはもうやり尽くした」「形骸化している」「毎朝やる掃除くらいしか残ってない」
そんな風に感じている方、多いんじゃないでしょうか?でも、ちょっと待ってください。IoT技術を組み合わせると、5S活動がさらに効率よくできるんです。
5Sとは?ただの掃除・整理整頓ではない
5Sとは
- 整理:要るモノ・要らないモノを分けて、要らないモノは捨てる
- 整頓:必要なモノを、すぐ使えるように配置する
- 清掃:常にキレイにして、異常を発見しやすくする
- 清潔:上記3つを維持する状態
- 躾:ルールを守る・習慣化する
これらを通じて、「誰でも使いやすく、安全で効率的な職場環境をつくる」ことが目的です。
5Sは“見た目がキレイになる”だけではなく、安全性・作業効率・品質向上にも直結しています。
IoT技術が5Sにどう役立つのか?
IoT(Internet of Things)とは、「モノをインターネットにつなげる技術」です。「機械の稼働状況をモニターする」とか、「異常振動を検知する」といった高度な応用だけではなく、日常の5S活動にもしっかり使えるんです。
- RFIDタグ:工具や部品の管理 工具がどこにあるか即時に把握
- 温湿度センサー:クリーンエリア管理 整理整頓だけでなく、環境管理にも貢献
- BLEビーコン:作業者の動線把握 工程のムダ発見・作業動線の見直し
- 人感センサー:モノの使用頻度を検知 使用頻度の低い備品の廃棄判断材料に
「IoT×5S」で実現できる業務改善事例
【事例①】工具棚にRFID導入 → 紛失ゼロへ!
現場でよくある「ドライバーどこいった?」「誰が持ってたっけ?」問題。
工具にRFIDタグをつけて管理すると、誰が・いつ・何を使ったかを記録できるようになります。
- 工具紛失ゼロ
- 工具点検の効率UP
- 工具持ち出しのルール化 → 躾(Shitsuke)につながる
【事例②】作業エリアに人感センサー → 動線のムダを可視化
人感センサーを使えば、作業者の「移動履歴」を記録できます。
これにより、「ムダに歩いている時間」が数値化でき、動線の見直しや、備品の再配置につながりました。
導入のハードルとコツ
IoT導入にありがちなハードル:
- 「コストが高いんじゃ?」
- 「ITに詳しくないとムリ?」
- 「導入後の管理が大変そう」
大丈夫です。最近では1個数百円のセンサーやタグもあり、Bluetooth接続でPCいらずの製品もたくさんあります。
ポイント
- 最初は「困ってること」だけに絞って試験導入
- 無線接続できるタイプから始めると工事不要
- エクセルで記録取るだけでも十分効果あり!
5S × IoTがもたらす“見える化”と継続性
5Sの課題は「続かない」「効果が見えにくい」こと。でもIoTで「見える化」すれば、
- 作業時間の短縮
- 在庫の削減
- 設備稼働率の向上
- 人の手間の削減
といった定量的な効果が出て、上層部への説得材料にもなります。「掃除で終わらせない5S」こそ、今求められている姿です。
まとめ
5Sは単なる整理整頓ではなく、職場を“見える化”して改善につなげる武器。
IoT技術と組み合わせることで、その力を最大限に引き出せます。
「うちは古い工場だから…」と諦めず、できるところから1つずつ導入してみてください。
きっと、現場の空気がガラッと変わりますよ!
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