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【プラント設計の基礎】小さな力を大きな力に!パスカルの原理とは?

2018年9月5日

現役プラントエンジニアが教えるプラント設計の基礎知識。

学校では教えてくれないことを中心に、実務に直結する内容を書いていきます。今回は「パスカルの原理」について語ります。

パスカルの原理は油圧ジャッキなど身近な物にも利用されている原理です。小さな力をどのように大きな力に変換するのか解説していきます。

 

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まず”圧縮性”流体と”非圧縮性”流体の違い

「流体」とはせん断応力下で連続的に変形する物質を意味します。つまり、ナイフで切ると、液体がナイフの下を通って、ナイフが通過した後再び一緒に戻ります。

流体力学の重要な概念は水や油のような液体は、密閉された容器の中に押し込むと大きく圧縮できないということです。これは、液体の分子が密に詰め込まれているため圧縮することができないことを意味しています。

したがって、液体は非圧縮性流体です。

一方ガスは容器内で圧縮することができます。これは、ガスの分子が互いに離れているのでそれらを圧縮する余裕があるからです。それらの分子の間には余りに広い空間があるので、ガスは圧縮性流体であるといえることができます。

流体力学の学習としてパスカルの原理の学習から始めてみましょう。

油圧ジャッキから考えるパスカルの原理

車を持ち上げるときに使う油圧ジャッキがあるとします。レバーを押し下げると、車のような重いものでも簡単に持ち上がります。なぜそのようなことが可能なのか?ジャッキの構造から考えてみましょう。

ジャッキは基本的に2つのシリンダから成っています。1つは小さく、もうひとつは大きくなっています。 2つのシリンダーはそれぞれ油で満たされており、それらの間に通路があります。各シリンダーの内側にはピストンがあります。

ジャッキのオイルは液体なので非圧縮です。小さいピストンを押し下げると小さなピストンに力F1が生じます。そして、小さなピストンの下と大きなピストンの下、両方で同じ圧力を作り出します。どうしてでしょうか?

体分子は一緒にきつく詰め込まれているので、互いに押し合い、圧力はジャッキ内部のすべての面で均等になる為です。

ここで、「圧力」とは単純に力を1単位の面積で割ったものです。たとえば、1平方mmあたりの力(N)です。

大きなピストンは小さなピストンよりもはるかに大きな表面積を有するので、大きなシリンダ内の流体ははるかに大きな力F2を生じそれにより、車などの重い物体を持ち上げることができます。

ここで、小さなピストンが2平方mmの表面積で、大きなピストンが20平方mmの表面積、F1が50Nと仮定すると、上記のように両方のピストンで油圧が等しいので、次式を導くことができます。

  • 小型ピストンの油圧=大ピストンの油圧

ここで、圧力は面積で割った力であるため、油圧ジャッキの場合、次のように方程式を書き換えることができます。

  • (F1)/(小ピストン面積)=(F2)/(大ピストン面積)

F1、小さなピストンの面積、大きなピストンの面積の3つはすでに仮定してありますので方程式に代入すると、小さいピストンに50Nの力を与えた場合のF2の力を求めることができます。

  • (50N)/(2mm2)=(F2)/(20mm2)
  • F2 = [(50N)/(2mm2)]×(20mm2)
  • F2 = 500N

つまりジャッキは入力された力(50N)を10倍にすることができます。 50Nの力でジャッキの小さいピストンを押し下げると、500Nの力が発生します。

大きなピストンを広げると面積はさらに大きくなります。

大型ピストンのサイズを20平方mmから40平方mmにすると、F2がさらに2倍になるので、1000ポンドの力を発揮することができます。

小さなピストンを押し下げる力は変わらないので、小さい力をさらに大きな力に変換することができるのです。

パスカルの原理:まとめ

以上がパスカルの原理の簡単な法則になります。油圧ジャッキは車のジャッキだけでなく、大型機械の油圧シリンダなどで多数使われています。

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