【プラント設計の基礎】HACCPによる食品工場設計方法その4:モニタリング方法の設定
どんなことをするにも尺度が必要です。TOEICテストのように点数により自分が今どの程度の英語力があるのか?また、ほかの資格試験も同様に取得する”級”により自分がどの程度の実力があるのかすぐにわかりますよね?
一般的に言って、フィードバック、またはモニタリングは物事が意図したとおりに機能しているかどうかに関して適切な情報を、タイムリーに提供するツールです。
それは食品製造業の中で不可欠なツールです。それがなければ消費者がバクテリアを含んだ製品にさらされることになりかねません。
「危害要因分析(に基づく)必須管理点(HACCP)」でモニタリングがどのように適用されるのかを見てみましょう。
他のHACCPに関する記事は下記よりご覧ください。
HACCPの原則4:モニタリング方法の設定
原則3の下で確立された各重要管理点(CCP)で確立された限界が、意図したとおりに機能していることを確実にするために、モニタリング活動が必要です。
言い換えればエンジニアが食品加工機器の設計における重大なリスクを特定し、そのリスクを排除するためにCCPに重大な制限を設定した場合、リスクが実際に排除されたかどうかを確認するためにCCPを監視する必要があります。
モニタリングは、設計エンジニア、エンジニアリング部門の管理者、生産ラインの作業員、メンテナンス作業員、品質管理検査官を含むさまざまな人員によって、食品製造工場で行われるべきです。
例えば、食品製造工場の技術部門の手順では、食品加工装置と製造ラインの設計中にスタッフが設定したCCPを監視するように技術管理者に要求する必要があります。監視には、設計エンジニアの計画の見直し、プロセスに関して行われた仮定、計算、材料の選択、提案された物理的寸法などの確認が含まれます。
つまり、設計文書、機械図面と電気図面、機械試作品の検証テストデータ、および機械部品と電気部品の技術仕様のレビューから始めて、モニタリングはほぼすべてのプロセスの一部になるはずです。
この監視は、設計プロセスのすべての段階で、完成した機器が生産部門に引き渡されて生産が開始される前に、エンジニアリングマネージャによって行われます。
モニタリングの一例
例えばエンジニアリングマネージャが生産ラインの調理器用のプログラマブルコントローラのロジックを検討していると仮定します。
炊飯器温度制御ループの設計において、CCPで彼女のエンジニアによって確立された下限臨界値に関する問題を発見しました。論理上の時間と温度はラインで作られるであろう製品の大部分で肉の小さいカットを徹底的に調理するのに十分です。しかしより大きいカットは調理不足になるでしょう。ロジック内の時間と温度の設定はその違いを吸収するには不十分でした。
この状況は、フィードバックが即時性をもって提供されない限り、監視は効果がないという事実を示しています。この例では、最初にCCPと限界値を設定した設計エンジニアは、異なるサイズの食肉が必要とする調理時間の違いについてタイムリーに知らされず、誤ったソフトウェアロジックを作成しました。
幸いなことに、エンジニアリングマネージャによる継続的な監視がエラーを捉え、それについてのフィードバックをデザインエンジニアに提供するように導きました。デザインエンジニアはその後、ソフトウェアに必要な修正を加えることができます。
次回はこのような是正措置の確立を含めて、設計エンジニアが受け取ったフィードバックに対してどのように是正処置を行っていくかを書きたいと思います。
食品衛生法対応 はじめてのHACCP: 実例でわかるHACCP制度化への対応
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