【プラント設計の基礎】HACCPによる食品工場設計方法その7:記録と保存方法の設定

毎月家計簿をつけていますか?家計の管理は毎月家計簿をつけていないと、いったい自分が何にお金を使ったのかわからなくなります。

また、無駄な出費を削減するためにも定期的に家計簿の中身をチェックすることはとても重要です。

食品工場では記録管理はさらに重要になります。実際、それは「危害要因分析(に基づく)必須管理点(HACCP)」の原則第7号で網羅されているものそのものです。

他のHACCPに関する記事は下記よりご覧ください。

【プラント設計の基礎】HACCPによる食品工場設計方法その1:危害要因分析の実施

【プラント設計の基礎】HACCPによる食品工場設計方法その2:重要管理点(CCP)の決定

【プラント設計の基礎】HACCPによる食品工場設計方法その3:管理基準(CL)の設定

【プラント設計の基礎】HACCPによる食品工場設計方法その4:モニタリング方法の設定

【プラント設計の基礎】HACCPによる食品工場設計方法その5:改善措置の設定

【プラント設計の基礎】HACCPによる食品工場設計方法その6:検証方法の設定

目次

HACCPの原則7:記録と保存方法の設定

この原則はすべての食品製造工場がHACCP計画を実施したことを示す記録を保持し、すべての原則に従っており、計画が効果的に機能していることを示しています。

例を見てみましょう。 HACCPの原則7の指示に従って、食品製造工場の技術部門は各設計プロジェクトの記録を保管しなければなりません。

新しいクッキー成形機の設計記録には、機械部品と支持体の強度要件、および機械を駆動する電動機の電力要件を決定するための工学計算などが含まれます。この設計記録には、機械を構成するために選択された材料に関する文書、および機械とその部品の寸法図も含まれます。これらの寸法図は、機械およびその構成部品のすべての物理的寸法を示しています。

記録にはテスト結果と結果の分析も含まれます。最後に、設計記録には起こり得る危険のリスク分析を含める必要があります。

その他の活動には、CCPの識別、限界値の設定、およびHACCPの原則1から5に従ったその他の要因が含まれます。つまり、HACCP設計原則1から5への効果的な順守を証言して、記録を完成させる必要があります。

原則7には、原則1から5を統制するための手順の確立を要求する設計原則6によって設定されたガイドラインも含まれます。

完全な記録には、手順自体とその改訂が含まれます。それはまた、その手順が途中で管理者によってレビューされ承認されたという文書も含むでしょう。

最後に、記録が不完全で、整理されておらず、古くなった場合、記録はどのような用途に使用されるのでしょうか?

文書管理システムは、手順を確立するだけでなく、部門内の担当者に設計記録を提出する責任を割り当て、すべてが問題にならないようにします。このシステムは、工学文書の作成から、記録保管システムへのタイムリーな入力まで、すべてを網羅しています。

食の安全のためにHACCPを有効に利用しよう!

以上でHACCPの原則の説明を終わりたいと思います。歴史の中でも食の安全に関する事件は人命に関わるため常に大きく報道され、企業の信用問題にかかわってきます。

そのため、我々エンジニアが食品工場を設計、製作、メンテナンスする際には細心の注意を払わなければなりません。単に製品を作れることだけではなく消費者に安全な商品を届けることまでもが義務になります。

そのためにもHACCPをうまく活用することが必要です。さらに単一部署だけではなく多くの部署も巻き込むことで効果的にHACCPの運用ができることでしょう。

食品衛生法対応 はじめてのHACCP: 実例でわかるHACCP制度化への対応

 

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