みなさんこんにちは、プラントエンジニアのヤンです。
現役プラントエンジニアが教えるプラント設計の基礎知識。
学校では教えてくれないことを中心に、実務に直結する内容を書いていきます。今回はプラントエンジニアに必要な機械工学の知識について語ります。
恐らくプラントエンジニアとして多いのが機械系エンジニアと思われます。とはいっても機械系を習いつつも配管の仕事をやっている人もいます。
ではプラントエンジニアに必要な機械工学の知識ってなんでしょうか?
近頃は転職サイトも非常に多いですが”エンジニア”向けの転職プラットフォームはあるのに、”プラントエンジニア”に特化したものはありませんでした。その為、総合転職サイトで求人を探してもなかなか見つかりにくい状況ですよね?そこでおすすめなのが「プラント特区」です。”プラント業界専門の転職求人プラットフォーム”ですのできっとあなたに合った求人が見つかるはずです。
結論:知識はあればあるだけいい!
そんなのあたりまえでしょ!と言われると思いますけどプラントエンジニアとしては多くの知識があった方がいいです。
もちろん、学校や専攻で習う知識も違うし得意な分野も違うので全てを学ぶことは不可能ですけど。
もっと現実的に言えば専門分野+引き出しを多くする頃が必要です。
機械工学とは?
機械系エンジニアはそのほとんどが機械工学を学んでいると思いますが、工学分野の中で最も古く、最も幅広い分野の1つです。
物理学から材料科学まで幅広い分野を網羅していますが、多くの分野から派生して生まれたものとしても考えられます。
実際僕も機械工学を専攻していましたが、非常に幅広い分野を学んだことを覚えています。実際に「この教科とあの教科は内容かぶってない?」というのも多かったのですが、それにより幅広い分野を学ぶことができたと思います。
また、機械工学を選考してよかったと思えることは、いい意味で「器用貧乏」になれたことです。幅広い分野を学んでいるので就職の際はいろいろな分野の会社から求人がありました。
電力会社もあれば工作機械の設計会社もあり、工場の保全などの仕事など多岐にわたっていました。
そういう意味で「機械工学」を学ぶことは広い分野の知識を得ることができるので、就職・転職両方に有利なのではないでしょうか?
機械工学で学ぶ分野一覧
すでに書いたとおり「機械工学」ではいろいろな分野の勉強をします。下にあげますがあくまでも一部の分野と考えてください。
- 静力学:力が静止した物体にどのように伝達されるかの研究。
- ダイナミクス:動く物体の速度と加速度、その結果の力とエネルギーの影響の研究。
- 機械の運動学:機械の部分が運動範囲をどのように動くかについての研究。
- 材料強度:構造部品、構造物、および機械部品の形状および寸法と共に材料の特性を調べる。
- 材料科学:金属合金とポリマーが特定の性質を持つように形成される方法の研究。
- 熱力学:発電所、エンジン、および冷凍システムにおける熱エネルギーを吸収し、伝達するために使用される蒸気および他の媒体の特性の研究。
- 流体力学:静止流体および動く流体の力、圧力およびエネルギーの研究。流体力学には、空気力学の研究も含まれます。
- 熱伝達:熱が気体、液体、固体の物体を通してどのように移動するかの研究。
- 振動:機械の可動部品のバランスをとり、動作を滑らかにし、摩耗を減らし、故障を防止するための研究。
- 機械設計:歯車、プーリー、ドライブベルト、ドライブチェーン、スプロケット、ベアリング、アクスル、シャフト、ホイストケーブル、スクリュー、ボルト、リベット、等の設計・研究。
この知識に基づいて、機械技術者は、飛行機のプロペラから実用発電プラントに至るまでの設計プロジェクトに参加することができます。
とはいえこれら全てを学ぶのは流石に難しいので、一般的にはこの中で「4力」と呼ばれ「材料力学」、「流体力学」、「熱力学」、「機械力学」の分野は完璧にではなくても基本は勉強しておく必要があります。
「4力」はプラントエンジニアとして知っておきたい知識!
プラントエンジニアとして仕事をするにはどのような分野で仕事をするかにもよりますが、やはり上に記載した「4力」である「材料力学」、「流体力学」、「熱力学」、「機械力学」の基本知識は必須でしょう。
例えば配管エンジニアになったから「流体力学」の知識だけでいいのかと言われるとそういうわけではありません。4力は密接に関係しています。
- 材料力学:流体の性状や圧力、温度に応じた最適な配管材料の選定。
- 流体力学:配管圧力損失や配管口径の決定。そこからポンプの選定に必要な計算。
- 熱力学:配管の保温や蒸気の放熱量などの計算。
- 機械力学:最適なシールやポンプの選定。
以上のように4力はどの仕事をしていても密接に関わってくるので、基本的な知識は理解しつついつでも勉強できるようにしておきましょう。
近頃はインターネットですぐに知りたい知識を得ることができましたが、本で一冊持っておくのもおすすめです。私は机の中に「機械実用便覧」をいれて参考できるようにしています。
「機械実用便覧」
好奇心を持つ!それが成長への秘訣!
プラントエンジニアは機械系の知識だけでなく時にはプロジェクトマネジメントなどの知識も必要となります。
そうなると「院卒だから」といった理由でいくら頭が良くても常に新しい知識を入れていかないと、周りに置いていかれます!
多くの知識を取り入れる、それに必要なのが「好奇心をもつ」ことです。
「このポンプの構造はどうなっているのか?」「なんでこういう設計にしたのか?」などの多くの知識を持って自分で調べて知識として吸収していけば、プラントエンジニアとして大きく成長できます。
機械系エンジニアと機械工学:まとめ
私自身専攻は機械工学でした。今ではプラントエンジニアとして働いていますが、学生時代に習った知識は今でもよく使いますし教科書もいまだに使っています。それだけ「機械工学」という分野は幅広い分野に応用できるのです。
「機械実用便覧」
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