【プラント設計の基礎】COPとCIP

2020年4月12日

食品工場で使用されるポンプは高い洗浄性が必要とされます。

その洗浄としての用語として主に

  • COP(Cleaning Out of Place):分解洗浄
  • CIP(Cleaning in Place):定置洗浄

があります。これらは両方とも機器の洗浄に関する用語ですが、機器を分解して洗浄するのか?分解せずにそのまま洗浄するのか?という大きな違いがあります。

今回はCOPとCIPの違いをポンプを例にとって解説していきます。

COPとは?

COPとは上にも書いていますが「Cleaning Out of Place:分解洗浄」の略で、「機器を分解して洗浄する」という意味になります。

機器や部品などを分解してその中の汚れなどを、洗剤などを用いて洗浄する方法です。

COP洗浄を必要とする機器では

  • 分解性が良い事、つまり特殊な工具や治具を必要とせず分解できる。
  • 大きなメンテナンススペースが必要ない事。
  • 簡単に分解できること。作業時間があまりかからない事。

などの特徴が求められます。

例えばポンプのケーシングが普通ので止められていると、その都度工具などが必要になります。

そのボルトの代わりに蝶ねじを用いれば、工具を使う必要性がなくなりますよね?

また、COPの際にメカニカルシールなどの位置合わせが毎回必要になれば、その時間が非常に無駄です。

そのような複雑なシールがないポンプを選ぶこともCOPを実施する際には、非常に重要になります。

さらにこれが食品工場などになるとサニタリー性が求められます。

  • 洗浄液などで腐食しない材質、さらに製品をコンタミしない材質を用いる。
  • 汚れが付着しない工夫がされていること(電解研磨など)。
  • 汚れがたまりやすく、洗いにくい箇所がない事(ねじなど)。

といった特徴が追加で求められます。

ねじ込みの溝などは非常に汚れがたまりやすく、洗浄しにくいのでサニタリー性が求められる場合は絶対に使用されません。

また、電解研磨などで汚れがつきにくいようにしている場合もあります。求めるスペックにもよりますが。

このようにCOPを実施する際は単に分解洗浄できるだけでなく、多くのことを考慮する必要性があります。

CIPとは?

CIPも上記に書いてある通り「Cleaning in Place:定置洗浄」の意味です。

COPとは違い分解せずにそのまま内部に洗浄液を流して洗浄する構造です。分解・組み立ての手間が全くなくなります。

メリットとしては

  • 人の手による洗浄ではないので常に一定の洗浄性を保つことができる。
  • 作業時間の節約。
  • 洗浄から生産までをすべて自動化できる。

事が挙げられます。

しかし注意点としては

  • 洗浄液の温度・濃度などを適切に保つ必要がある。
  • 液だまりなどの洗浄液が効率的に流れないところがあると効果的な洗浄ができなくなる。

などが挙げられます。

特に薬液の濃度と温度に関しては、濃度も高ければよいわけではなく、温度も高ければよいというわけでもなく両方とも洗浄する対象物に適した温度と濃度があります。

この辺はいろいろと実験しながら探っていくしかありません。

また、液だまりなどもあると効果的な洗浄ができないので、製品をサンプリングしたらバクテリアがコンタミしていた・・・。なんてことも発生しかねません。

そのようなサニタリー配管の基礎知識は「【プラント設計の基礎】食品とかで使われるサニタリー配管って何?そんな人への簡単な解説です!」で解説しているので、是非一読してみてください。

COP、CIPともに定量的な数値はない

COPにおける分解性やCIPにおける洗浄性、及びサニタリー性に関しては定量的な数値がないので現状となります。

その為、例えばポンプを注文するときは

  • COP、CIPどちらがいいのか?
  • 使用する製品の物性(粘度、温度など)
  • 流量
  • 流速

などを提示すれば最適なポンプを選定してくれます。配管設計に関してもサニタリー配管を専門に設計している所であれば、ベストな設計を提示してくれるので、そのような会社を有効活用しましょう。
 

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