建設業の内、特定建設業の営業許可を持っている営業所には必ず施工管理技士の資格を保持している技術者を専任で置かなければなりません。また、工事現場ごとには主任技術者や管理技術者を置かねばならず、これになれるのは施工管理技士の資格を持っている人のみです。
数年前までは俗にいう「名義貸し」という形で、複数の工事現場で同じ人が管理技術者だけど、常駐は別の人、のような状況でした。
しかし、現在ではコンプライアンスが叫ばれている世の中なので名義貸しというのは非常に少なくなっています。
そのため、施工管理技士の資格を保持している社員は会社にとっては非常に重要な人材となります。
この記事では1級管工事施工管理技士について私が実際に行った勉強を方法を解説していきたいと思います。
- 1級管工事施工管理技士にチャレンジしようと思っている人。
- 1級管工事施工管理技士の勉強を始めたがイマイチ勉強方法がわからない人。
- 1級管工事施工管理技士合格のための参考書や勉強方法を知りたい人。
- 1級管工事施工管理技士に何度も落ちている人。
忙しい社会人の方で、独学ではどうしても難しそうであれば通信教育という手もありです。「独学サポート事務局の施工管理技士受験対策シリーズ」は学科から実務経験の記述まで幅広くサポートしてくれるので、初めて受験する方にもおすすめです。
動画でも解説しています!
注意!令和3年(2021年)から試験基準が改定されます!
令和3年(2021年)から施工検定技術検定の再編により試験基準が改定されます!
技士補の創設
前年(2020年)までの試験制度だと実地検定に合格しないと「施工管理技士」の称号を得ることができませんでしたが、改正後は第一次検定と第二次検定となり第一次検定に合格すれば「技士補」の称号を得ることができます。
これにより試験内容などが大きく変更されます。
- 第一次試験で能力(施工の管理を的確に行うために必要な能力)が出題される。
- 第二次試験で基礎の内容も出題される。
- 第一次検定の合格に期限はなし。
技士補とは?
現在の制度では実地試験に合格して施工管理技士の称号を得ないと、監理技術者として現場に専任できません。
そのため監理技術者の不足が問題視されていました。
しかし、建設業法の改定で「技士補」が創設されたことにより、監理技術者の補佐をすることができるようになります。さらに、一定条件で監理技術者が一定条件を満たした2つの現場を兼任することが可能になります。
新制度で合格するには情報収集が必要!
これによりこれまでの試験内容も大きく変更することが予想されます。
もちろん、どのような試験となるかの概要はわかりますが実際の試験内容を確認することはできません。
来年度(2022年、令和4年)からは過去問もでてくるので個人でも対応可能だと思われますが、今年度受験する人は「独学サポート事務局の施工管理技士受験対策シリーズ」などで最新情報を常に収集しましょう!
管工事施工管理技士とは?
建設業のうち冷暖房設備工事、空調設備工事、給排水・給湯設備工事、ダクト工事、浄化槽工事、ガス配管工事、衛生設備工事などの管工事において、施工計画を作成し、工程管理、品質管理、安全管理等の業務を行う。
1級管工事施工管理技士の取得者は、建築設備士試験(2年の実務経験が必要)の受験資格が得られる。
この資格の保有者は1級・2級とも、社会保険労務士の受験資格が得られる。
Wikipediaより引用
という事で管工事に限って上記の業務を行えます。管工事はほとんどの工事現場でありますので非常に汎用性が高いと思います。
1級をはじめから目指すか?2級からとるか?
結論から言うと1級を目指すべきです。
受験資格および工事規模の面からみていきましょう。
1級を目指すべき理由その1:受験資格
受験資格を見てもらえるとわかりますが、2級の方が受験資格を得る事ができるまでの期間は短いですが・・・。
- 2級を取ってから実務経験を5年
- 1級の受験資格を得れるまで待つ
の2つを比較した場合、「2.1級の受験資格を得れるまで待つ」の方が短くなることが多いです。
そのため、高等学校卒業の人は11年6ヶ月以上の実務経験が必要ですが、気長に待つことをお勧めします。(その間に別の資格を取りましょう。)
1級を目指すべき理由その2:工事規模
2級は一般建設業の範囲内でしか、業務を行うことができません。より範囲の広い(特定建設業の範囲でも業務の行えることのできる。)1級を持っている方が、会社にとっても自分にとっても(転職の際に有利になる)有利になります。
特定建設業と一般建設業の違いは以下の引用の通りです。
建設業の許可は、下請契約の規模等により「一般建設業」と「特定建設業」の別に区分して行います。 この区分は、発注者から直接請け負う工事1件につき、4,000万円(建築工事業の場合は6,000万円)以上となる下請契約を締結するか否かで区分されます。
国土交通省のHPより引用。
1級管工事施工管理技士のお勧め勉強方法
1級管工事施工管理技士の最終合格率は(2017年11月現在)
平成24年度:1級管工事施工管理技士の最終合格率(一次合格率36.4%×二次合格率49.2%)は17.9%
平成23年度:1級管工事施工管理技士の最終合格率(一次合格率43.2%×二次合格率46.1%)は19.9%
平成22年度:1級管工事施工管理技士の最終合格率(一次合格率29.2%×二次合格率60.1%)は17.5%
平成21年度:1級管工事施工管理技士の最終合格率(一次合格率30.2%×二次合格率62.8%)は19.0%
平成20年度:1級管工事施工管理技士の最終合格率(一次合格率35.7%×二次合格率60.0%)は21.4%Wikipediaより引用
となかなか厳しい倍率ではあります。
しかし、僕は特別な講習会、通信教育などは受講せずに1発で合格することができました。
ここでは、その方法を解説していきたいと思います。
お勧めの勉強法その1:まず過去問の入手
過去問は学科試験と実地試験共に必ず、「地域開発研究所」さんが作成しているものを入手してください。
私はそれ以外の本も立ち読みしましたが、解説などを総合して考えるとこれが一番です。
購入するのは過去問は必ず「地域開発研究所」から出版されている「学科」と「実地」の2冊を購入しましょう
「実地試験は学科受かってからでいいかなぁ・・・・。」という考えは捨てて、必ず2冊とも購入してください。
お勧めの勉強法その2:勉強方法(学科試験)
まず
- 「実地試験のみ不合格の場合は、翌年度に限り筆記が免除され実地のみ受験が可能である。」
という事は忘れてください!どんな資格でもそうですがあくまでも一発合格を目指しましょう!
学科試験は記述がないので勉強方法は単純に過去問を繰り返しときましょう。
この時真面目に解こうとして(真面目に解いていいんですけど)時間をかけるよりは、「解らない問題は解らない」と開き直って回答をすぐに確認しましょう。1周目は解った問題と解らない問題をはっきりさせましょう。
2~3周目は解った問題が本当に確認と、全く解らない問題をはっきりさせます。
4~5週目は解らない問題のみを集中して解きましょう。
お勧めの勉強法その3:実地試験
こちらも同様に過去問を解けばよいのですがネットワーク工程表と法規で選択する箇所があります。
ですので、どちらかを絞って勉強しましょう。(ネットワーク工程表の方が理解できれば100%正解できます。)
また、全ての問題が記述式ですので自分で勉強する際も必ず書いて覚えましょう。
経験記述に関しては、少し長くなるので別の記事でまた記載します。
別記事で実地試験の攻略法を書きました!→【重要なのは具体性+禁忌ワード】1級管工事施工管理技士合格体験記【実地試験】
管工事って何?から勉強を始める人は「図解入門 現場で役立つ管工事の基本と実際」がおすすめ!
もし、管工事自体が何かわからない人は(まぁ、そんな人はいないと思いますが試験申請する際の実務経験なんて多分見てないです。)「図解入門 現場で役立つ管工事の基本と実際」がオススメです。
この本は非常に基本的なことしか書いていませんが、非常に図が多いので「管工事とは?」というのを簡単に理解できます。もちろんこの本だけで学科試験の合格は無理ですが、基礎から学びたい人には非常におすすめです。
注意点
基本的に資格試験全般に言えますが、目標は合格することです。
ですので、合格点が取れればいいのです。
過去問を勉強する際も「理解した問題の勉強はやめて、理解できない問題の勉強」
を集中して進めていきましょう!
1級管工事施工管理技士の勉強法・過去問まとめ
- 1級管工事施工管理技士は非常に難易度の高い試験。
- しかし、建設業界やプラント業界で働く人にとっては必須の資格。
- 所持すれば社内だけではなく転職の際にも非常に有利になる資格。
- 2級で満足せずに1級を取ることを目標にしましょう!
- 重要なのはまず過去問!
忙しい社会人の方で、独学ではどうしても難しそうであれば通信教育という手もありです。「独学サポート事務局の施工管理技士受験対策シリーズ」は学科から実務経験の記述まで幅広くサポートしてくれるので、初めて受験する方にもおすすめです。
コメント